東京ゲームダンジョン13 出展

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はじめに

こんにちは。
たこのこです。

先日、インディーな開発者がゲームを展示できるイベント「東京ゲームダンジョン13」に出展側として参加してきました。記憶に残っていること、学びになったこと、今後に役立てそうなことを記します。


経緯

開発メンバーからの提案によって、ビジュアルノベルゲーム『水彩画は水底に沈む』を展示することになりました。ゲームのあれこれは下の記事にまとめてましたので見ていってください。

まず、私は以前からコミュニケーション能力に課題意識を持っていて、「人と話す訓練をしたいな」とメンバーに話していました。

すると、「じゃあ東京ゲームダンジョンにゲームを展示しに行こうぜ!」と提案されました。それを聞いた当時の私は、めちゃくちゃ渋い顔をしていたと思います。「口は災いの元だ…」などと思っていました。

渋っていたのは、オフイベントにゲームを出展する費用対効果を考えていたことも由来します。

オフイベントへの出展にはなんだかんだお金が必要です。パッと思いつくものを挙げると、参加費、パンフレットの印刷費、移動費、機材の準備費などです。1万円から2万円くらいかかります。

労力もかかります。申し込み手続き、装飾品の用意、機材の運搬、当日の運営業務などです。展示用にゲームの体験版を用意する必要もあります。

そうした費用や手間と引き換えに得られるものを想像しては、対価が釣り合っていないと考えていました。『水彩画は水底に沈む』を50本くらい売り上げることで諸々の費用を回収できる計算ですが、1回の試遊にかかる時間とイベントの開催時間を考えると、かなり難しいと思われます。

しかし、メンバーの提案は元を辿ると私に理由がありますし、ここで拒否するのはメンバーの善意を無下にしているみたいで憚られました。

また、経験していないことを「不必要な経験だ」と語るのは、あまり好ましくない態度に思われます。まずはやってみろ、です。

なにより、オフイベントへの出展は、ゲーム開発者の果たすべきノルマな所もあるみたいなので、ここは重い腰を上げて頑張ることにします。目指せコミュ強です。


前準備

申込手続き周りはメンバーに依頼しました。フォームへの入力やチケットの購入など、地味に大変なところを担当してもらって本当に感謝しています。

その間に私は、サークルに参加費用の稟議を提出していました。『水彩画は水底に沈む』はサークル員によって作られたゲームなので、その出展費もサークルのお金から出してもらえるかも、と思っていました。

とは言え、現在の幹部に相談しないでチケット代を払ったりしていたので、稟議が通らなかったら通らなかったで、仕方がないと思うことにしていました。その時は自腹を切ります。

ただ、そんな稟議はあっさり通ってしまい、サークルに費用を負担してもらえることになりました。サークル員と幹部の皆さん本当にありがとうございます。有意義なオフイベントにしてきます。


プレイ履歴を集めたい

稟議周りの手続きと同時並行で、展示用の体験版を用意していました。

体験版といっても、良い感じのところで区切って「試遊ありがとうございました!」のメッセージと、ストアページに繋がるQRコードを出すのみです。そこまで用意に時間はかかりませんでした。

ただ、せっかくオフイベントに参加するのであれば、なにか新しいことや面白いことをしたいなと思っていました。就活のネタになったり、今後のゲーム開発に役立つなにかを持ち帰りたいところです。

そこで、プレイ履歴が記録されるようにゲームを改造しました。いつにどこをクリックしたのかが.csvで全て書き出され、ローカルに保存されていきます。


プレイ履歴を集めたい

これは、「バイアスの少ないフィードバックをプレイヤーから貰いたいな」と考えてのことです。

ゲーマーの皆さんは基本的に優しいので、「ゲームの感想を教えてください」と頼むと、好意的な感想を多く話してくれます。

それを聞くと、とても嬉しくなるのですが、同時に「本当に思ってるのかな」と不安になります。改善もなしに神ゲーが生まれることはほとんどないと思っているからです。

ゲームの感想を正直に話せる場に遭遇する機会はかなり少ないです。これは、ゲームの開発者と対面で話している際、顕著に現れる傾向だと思っています。

文字媒体を介すと感想のバランスが良くなるイメージです。

だからといって、試遊後にアンケートを設けてもあまり答えてもらえません。

これは、ゲーム開発者とのお喋りは展示会が提供できるコンテンツの一種ですが、アンケートへの回答はプレイヤーに何の体験ももたらさないので、手間に思われるのだと思っています。私も大学の授業アンケートをサボりがちです。

そもそも、プレイヤーが、ゲームを遊んで感じたこと、その感情の理由を正確に言語化できるとも限らないです。同じく私も、言語化の結果を正確に受け取れるとも限らないです。

プレイヤーの感想を聞いて改善するというのは、ゲーム開発者にとって尤もらしい活動に思えますが、そのプロセスには様々なバイアスが多重にかかっているため、かなり注意深く取り組む必要がある、というのが最近の考えです。

そこで、プレイ履歴を取ろうという発想です。「どうやって遊ばれたのか」という、事実ベースな一次情報ほど信頼できるものはないように思います。

これは、企業説明会を聞いて得た知見を流用したものです。オンラインゲームやソーシャルゲームを運営する企業さんは、KPIと呼ばれる数値ベースな評価基準を立てて、目的とするゲーム体験の達成度を測ったり、ゲームの改善方法を検証すると聞きました。

「これは良いことを聞いた。どこかで真似したいな」と思っていたので丁度良いです。

検証結果については、また別の記事に書きます。この記事を書いている時点で既にデータをこねくり回していますが、面白い記事になりそうです。


当日の展示準備

当日は開場の1時間前に集合し、展示の準備を進めました。テーブルクロス、ノートPC、パンフレットや名刺を良い感じに配置しました。メンバーにコミケの出展経験者がいたので助かりました。

『水彩画は水底に沈む』の展示場所は壁際でした。導線を考えると良い場所かもしれません。

しかも、壁際は主に企業向けの展示場所らしく、天井には巨大な広告バナーが吊り下げられていたりしました。これは集客のおこぼれを貰えるかもしれないです。

また、右隣は絵描き界隈で有名らしいVtuberさんの展示場所で、ゲームボーイの実機でゲームを遊べるらしいです。とても情報量が多い展示空間となっています。

ところで、展示場所が決定される過程が気になりました。私達の展示場所は2階でしたが、3階は開発途中のゲームが多く展示されていると聞きましたし、完全にランダムでもなさそうです。

企業さんや大手Vtuberにも負けないクオリティのゲームだと運営から認められたのでしょうか?そう想像すると嬉しくなれます。


運営

11時開場5時閉場なので、展示時間は合計6時間です。なるべく多くの人に遊んではパンフレットを持っていってもらい、ゲームの知名度向上と購買を促しました。

具体的には、遊びたさそうにしている方に「試遊していきませんか?」と話しかけたり、パンフレットを渡してゲームの説明をしたりしました。他のメンバー2人にかなりキャリーしてもらって大感謝です。

展示する中で様々な人と遭遇しました。サークルの大先輩にゲームのプレスリリースが大学の教授に取り上げられていたことを伝えられたり、地方テレビのアナウンサーと名刺交換したり、企業さんにNintendo Switchへの移植を打診されたりしました。これらがオフイベントでしか生まれない出会い、得られない経験なのだと思います。

運営を終えて思った点として、折りたたみ椅子を持ってくれば良かったと思いました。数時間ずーっと立っていたので足が棒になりました。

また、ポスタースタンドも可能なら持ってくるべきだと思います。展示規約の中で最大のポスターを飾って参加者の目を惹きたいところです。


意外と社会人が多い

運営メンバーは私含めて3名だったので、交代交代で休憩を取っていましたが、休憩と言いつつ、他の展示を遊んで回っていました。

そういえばコミュ強を目指していたので、ゲームを遊ぶだけでなく、他のゲーム開発者とたくさん話すことを意識しました。ゲームを作り始めたきっかけや、使用した技術、どんな環境でゲームを作っているのかなどを聞きました。

まず、意外と社会人が多いと感じました。てっきり大学生が参加者の大半を占めていると思い込んでいたのですが、話を聞けた方々の全員は社会人でした。

しかも、その方々はゲームとは直接関係のない企業に勤めているとのことでした。業務の傍ら、コツコツとゲーム開発を進めて、本イベントに展示できる形にしたみたいです。

これも驚きです。てっきり本業でもゲーム開発に携わっている方々が出展しているものだと思い込んでいましたし、働きながらでも個人開発は成立するのだと、実例を前にして実感しました。

様々な過程を経て今に至るゲーム開発者さんがいるんだな、と今後のキャリアを考える上での参考になりました。


閉場

6時間の展示を経て、イベントは終了しました。手早く後片付けを済ませて帰ろうとしましたが、メンバーからの提案で、両隣の出展者に挨拶をすることになりました。私にはなかった発想で、内心では感嘆していました。次から真似しようと思います。


おわり

めちゃくちゃ疲れましたが、出展して本当によかったです。大学に籠もってゲーム開発していたらまず得られないであろう知見や経験を得られました。やっぱり、経験していないことの費用対効果は考えないほうが良いんだな、としみじみしました。

対人能力はちょっとだけ上がったと思います。引き続き、もっとたくさんの人と関わって話す練習をします。

ゲームの宣伝効果や集まったデータの分析結果については、また別の記事にまとめます。

東京ゲームダンジョン13は以上です。協力してくれたサークルの方々には感謝しかないです。ありがとうございました。

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