学習履歴

インプットを記事としてアウトプットします。

  • 2026年9月開催 GREE Campの記録&思ったこと学んだこと

    こんにちは。
    たこのこです。

    GREEさんの主催する2dayインターンシップ「GREE Camp」に参加してきました。

    思ったことをつらつら連ねます。

    よろしくお願いします。

    GREE Campって?

    https://hd.gree.net/jp/ja/recruit/internship/camp

    総合インターネット企業GREEさんの主催する2dayインターン。GREE流ものづくり方法論を学んだ後、デザイナー、プランナー、エンジニアの3人チームでテーマに沿ったゲームのモックを開発します。現役のゲームプロデューサーさんが審査員となり、2日目に優勝作品が発表されます。

    何をした?

    秘密保持契約を結んだので詳細に内容を話せないです。一般公開されている情報の範疇を出ない粒度で話します。

    〇1日目

    インターン初日の朝早く、GREEの本社に18人の参加者は集められました。プランナー6名、エンジニア6名、デザイナー6名の合計6チームです。

    社員さんと参加者の自己紹介が行われた後、ワークは始まりました。自身の経験に基づいた「心震える瞬間」を書き出して、それらをチームメンバーで共有した後、どんな心震えるゲームを作るか擦り合わせていきます。

    そして、ゲームに盛り込む「心震える瞬間」のイメージや仕様の共通認識が固まり、ホワイトボードに文字起こしした後は、実際に手を動かして形にしていきます。

    この過程では、メンター役の社員さんにサポートしてもらいました。メンバーに伝えたいことを代わりに言語化してもらったり、どうやってアイデアをゲームに落とし込むのか案出ししてもらったり、実装方法のベストプラクティスを教えてもらったりしました。

    しばらくすると、ユーザーテストの時間になりました。何も事情を知らない社員さんに現段階でのモックを遊んでもらい、フィードバックをもらいます。

    ユーザーテストの結果を基に、さらにゲームを作り込んでいきます。これを1日目の終了時刻まで続けました。

    最後には、メンターから個別にフィードバックが行われました。グループワークの取り組み方や明日に意識すると良いことなどが共有されました。

    〇2日目

    2日目も1日目と同様、朝早くに本社へ集められ、朝会もそこそこに開発が始まりました。

    帰宅後の作業は許可されていましたが、ハッカソンで貸し出されていたデバイスを持ち帰ることはできなかったので、2日目のタスクや動きをメンバー間で共有するに留まりました。

    12時には2回目のユーザーテストが行われ、ゲーム体験を強化する手がかりにします。メンターさんにもゲームを遊んでもらい、ゲームの改善を繰り返します。

    残り時間を鑑みて、実装する仕様や実装しない仕様の見極めを行います。最後の最後まで開発は行われ、4時半には開発時間が終了しました。お疲れ様です。

    その後、開発経緯を何も知らない社員さんに各チームのゲームを遊んでもらいます。その間に、各グループは開発したゲームを5分で発表します。

    最後は結果発表です。優勝チームの発表が行われた後、表彰式が行われ、メンターからのフィードバックとメンバー間のフィードバック会が行われました。

    その後は解散です。

    お疲れ様でした。

    GREE Campについて思ったこと

    〇雰囲気

    GREE Camp全体を通して、友人とTRPGを遊んでいるような、リアル脱出ゲームに参加しているような、そんな没入感を覚えていました。「ゲーム開発アトラクション」と表現するとしっくり来ます。

    (私がゲーム開発大好き人間すぎて認知が歪んでいるかもです)

    スケジュールと開発の進め方のみが提示される自由なハッカソンとは異なり、本イベントはかなり運営側の参加者への介入が多かったように思います。このことが、上記の印象を強化していると考えました。

    もちろん、企画や開発の主体は参加者にありますが、同じチームメンバーかと見間違うくらい、メンターの方々と積極的に関わっていました。開発終盤は、5名くらいのメンターが付きっきりで、採用する仕様や省く仕様について話し合っていました。

    全体を通して、「何か困った事があれば頼ってね」と、顧問といった立場ではなく、一緒にゲームを作る仲間という印象を受けました。

    〇他の参加者について

    参加者のほぼ全員が外向的で、コミュニケーション能力に長けた、人を楽しませることに強い関心のあるらしい方々でした。

    具体的には、自己紹介の冒頭でラップを始める方もいれば、空手の所作を実演してみせる人もいましたし、テレビアナウンサーかと思うくらいのトーク力を発揮している方や、ゲーム作品発表の際に茶番劇を行っていた方もいました。

    なので、「自分って普通の人だなぁ」と、強烈な場違い感を覚えていました。私を言い表す過去はゲーム開発くらいしか思い浮かびません。自己紹介パートも発表パートも全員キャラが立っていて、その情報量の多さに驚いていました。まるでバラエティ番組に放り込まれてしまったみたいです。 

    そして、ここにいる私以外の17名全員、就活慣れした猛者達だと思われました。他参加者の立ち振舞いや言動、表情などの一挙一投足を記憶に残して、今後に活かせる何かを持ち帰ることに注力しました。

    具体的には、短時間で他人に記憶してもらえる自己紹介の方法、場の盛り上げ方、プランナーに必要な能力、身だしなみまわりが勉強になりました。自分なりにインプットできたので、どこかの機会でアウトプットしてモノにしたいです。

    〇メンターからのフィードバック

    1日目の終盤、別室に案内されてメンターから個別にフィードバックを受ける機会がありました。

    本イベントに参加するにあたって、GREE Camp本番を模した事前課題(簡易的なゲーム開発)が課されていたのですが、実際に全てのゲームを遊んだメンターさん曰く、その中でも私の事前課題はかなり高く評価していただいたとのことです。

    具体的には、ゲームのアイデアやシステムまわりを評価していただきました。ゲーム開発に取り組んでいる身として、これほど嬉しいフィードバックはありません。

    その上で、「もっとクリエイティビティを発揮しよう」と伝えられました。 事前課題で発揮していたようなクリエイティビティをGREE Campでも発揮してほしいとのことでした。

    「チーム開発では自分を抑えていて、羽を伸ばせていないのではないか?」という旨のフィードバックでした。それを聞いて、「そう言われると、そうなのかもしれない」と唸りました。

    そういえば、1日目の企画段階、私自身の「心震わせる瞬間」がゲームのコア体験として採用されかけましたが、あるタイミングで全て白紙に戻って、最終的にはプランナーさんの案が採用されました。メンターさんが指すのは、このことかもしれないです。

    どうして私の「心震わせる瞬間」がゲームの軸に据えられなかったのかについてですが、2日間で開発できる規模感のゲームに収まるイメージを持てなかったためです。

    (これから意味不明なことを言います)

    私がGREE Campで提案した「心震わせる瞬間」は、「カオスの中から法則を見出した瞬間」です。

    ここで言うカオスとは、車のナンバー、素数、空に浮かぶ雲や星々など、お互いのシンボル同士が無秩序に連なって見えるシンボル群を指します。

    こうしたカオスの中から人為的に思える法則を見いだした瞬間…例えば、同じナンバーの車を連続で見つける、幾何学図形に見える星座を見つける、ドーナツの形をした雲の形を見つけるなどの瞬間が、その背後に大いなるものの意志や運命などといった神秘を感じ、好奇心や創造性が刺激されるため、心が震わされると感じていました。

    この「心震わされる瞬間」を、提示されていたテーマに沿ってゲームに落とし込んでいく流れになりましたが、その過程は困難なものになると予想されました。

    なぜなら、上記の感動は、主体の能動的な行為(車のナンバーに注目しよう、面白い形の雲を見つけようなどと意識すること)が前提にあるため、ゲーム側からのプレイヤーにゲームを遊んでもらう動機付けが難しいと感じていたためです。

    その上、ゲーム側からプレイヤーの行為を評価する方法を考える必要もありました。どのようにして、作り出した数々の星座に良し悪しをつけるのでしょうか。

    また、上記した「カオス」を何らかの形で表現することにもなります。私は、各シンボルに色や文字、形などの視覚的な情報が伴っていればどんな表現手法を採用しても良いと思っていたので、白と黒の2値で表現されたランダムノイズのマップでカオスを表現することを提案しましたが、メンバーはピンと来なかったみたいです。

    (意味不明な話はおわり)

    企画締切の時間も迫っていたこともあり、上記した私の案は収拾がつくのか怪しかったので、一旦全てを忘れて、プランナーの「心が震える瞬間」を採用することになりました。

    プランナーの「心が震える瞬間」は「扉が閉まりかけている電車に飛び乗る瞬間」とのことでした。かなり具体的で、具体と抽象を行き来しなくても、そのままゲームに取り込めそうなアイデアでした。

    それ以降は、プランナーの「心震える瞬間」を強化する方策を練っては実装していました。全体的に理詰めで作り進められたイメージです。ゲーム体験の根幹がかなり具体的でしたので、その枝葉部分も具体的にイメージされました。

    現実世界のリアルな経験をまざまざと思い起こさせるために有効な手法は、当時の心震わせた瞬間をゲーム内でなるべく再現させる(例えば、「発着音を鳴らす」「乗り降りする客を跳ね除ける」「徐々に扉が閉まっていく」などの)アプローチが最適解のように思われました。

    そのため、この状況でクリエイティビティを発揮することは、リアリティが失われ、心震わせる瞬間の再現性が失われることに繋がると考えました。

    例えば、電車扉の縁を火花と血しぶきの散る鎖鋸にして、駆け込み乗車の緊迫感を煽るアイデアが思い浮かびましたが、現実味のなさがゲーム全体に漂って、プレイヤーの駆け込み乗車の記憶を引き出す際のノイズになると感じました。

    とは言え、とりあえずメンバーに共有した後に実装し、その感触を確認する…くらいの取り組みに時間をかけても良かったのかなと思います。次のインターンではもっとはっちゃけます。

    〇デザイナーさんについて

    協調性の高い方でした。

    ただ、意見を伝えられずに思い悩むことが多かったみたいです。頭の中でグルグル考えてしまって、結局言わないことが多かったとのことでした。それを聞いて、些細なことでも言い合えるチームメンバーの一員になりたいと思いました。

    ところで、東京ゲームダンジョン13で私のゲームを遊んでくださっていたみたいでビックリしました。私もデザイナーさんの出典していたゲームを認知していたので、実質知り合いでした。

    〇プランナーさんについて

    コミュニケーション能力とタスク管理能力に長けた方でした。

    私もプランナー職を目指しているのですが、この方は今回が初めてのゲーム開発だったと聞いて驚きました。ゲーム開発未経験でもプランナーとしてインターンに参加できるらしいです。

    この話を聞いて、プランナー職はコミュニケーション能力が特に 重視されるのだなと感じました。引き続き人とガンガン話したり関わったりして対人能力を高めて行きたいです。

    そういえば、この方は友達の友達でした。世界は狭いです。

    自分に足りないところ

    〇コミュニケーション能力

    「コミュ力」はかなり広い意味を持つ言葉なので、分解して詳細に話します。具体的には、協調力とか自然な会話を続ける力とか良好な関係を築く力とか、「集団の中で上手いこと世渡りする力」です。

    就活を始めてずっと必要だと感じ続けている能力なので、引き続き頑張ります。

    かなり不本意ですが、「変な人」とか「天然」とかめちゃくちゃ言われます。自分を異常たらしめている原因を特定できれば改善できそうなので原因を探している最中です。「ゲーム開発バカ」と言われてて、小中高大どのフェーズでも何かしらのものづくりに没頭していたので、シンプルに対人経験が少ないというのもありそうです。

    しかし、どうも他の人には標準搭載されている何かが決定的に欠けている気がしてなりません。隣にいる他者と私の2者は、何が違って今に至ったのか、何がこの人をこの人たらしめているのか、この人はどうして私じゃないのか、などと考えたりしています。

    〇身だしなみ

    具体的には、スキンケアと髪の手入れと服装の3つです。

    大学3年生にもなって流石にマトモにできるようにならないとヤバい、と心で理解したので頑張ります。このイベントに参加するまでは「まぁこんなもんで良いでしょう」と、適当にこなしていたつもりでしたが、たぶん何とかなってなかったです。

    今日からガチりますので許してください。

    今の身だしなみPOWERが3だとすれば、100まで上げなくとも30くらいまで常に維持できるよう頑張りたいです。あまり張り切りすぎても、長続きしなければ意味がないので、簡単なところから始めて習慣化を目指します。

    とりあえず、オフィスカジュアルな服、乳液と化粧水と洗顔料とコンディショナーを調達して、髭を剃って髪を切りました。入浴中と入浴後、頭に色々を塗り、これを毎日繰り返します。

    これでだいぶマシになるハズです。
    他になにか必要な習慣はあるでしょうか。

    ついでに筋トレも再開しました。朝と夜にプッシュアップとプランクとスクワット15回を3セット、これを週に3回続けています。タンパク質も食べます。

    頓挫する未来が見える見える…。

    今以上にマトモな社会人になるため頑張ります。

    優勝した理由を考える

    私のチームが開発したゲームは優勝作品に選ばれましたが、その理由を考えてみました。

    考えてみたのですが、どうしても具体的な評価方法について言及することになり、秘密保持契約に触れてしまうので多くを話せないです。

    ただ、「再現性の高い、心震える瞬間」を盛り込めたのはかなり良かったかもです。何回もメンターに遊んでもらって、その反応を見ながら、チュートリアルを追加したりレベルデザインしたり演出を追加したりしていました。めちゃくちゃプレイヤーの立場になって作ったつもりです。

    どんなに考え込まれたゲーム体験を用意しても、些細なことで想定通りの遊び方にならず、全てが台無しになってしまうことを普段のゲーム開発で痛感していたので、この点はかなり意識して実装を進めました。

    あのゲームはおそらく、誰がどのように遊んでも同じ気持ちになれるゲームだと思います。事前情報を一切知らされていない審査員には、この点が高評価に繋がったのではないでしょうか。

    この文章を読んでいる方にも実際に遊んでもらいたいところですが、全ての開発環境は貸し出されたものなので、ゲームを持ち出せませんでした。残念です。

    おわり

    終わりです。

    感じたこと、学んだことは大体書き出せたと思います。
    頭の中がスッキリしました。

    以上です。
    次はコーエーテクモゲームスの企画インターンに行ってきます。

  • ビジュアルノベルのプレイ履歴を収集して、プレイヤーの行動を予測できるようになりたい

    ビジュアルノベルのプレイ履歴を収集して、プレイヤーの行動を予測できるようになりたい

    はじめに

    こんにちは。
    たこのこです。

    先日、サークル員と開発したビジュアルノベルゲーム『水彩画は水底に沈む』を東京ゲームダンジョン13に出展してきました。

    その様子は別の記事にまとめています。

    本稿では、本イベントで収集したデータまわりをまとめました。導線まわりの知見が得られるような記事になっていれば幸いです。


    調査の目的

    本調査では、実際の操作履歴からプレイヤーの行動傾向を分析することで、「どうやって操作すれば良いのか分からない」「ゲームを進める方法が分からなくなった」といった、導線の弱さから起こるゲーム体験の停滞を前もって対策できるようにします。

    (こういう調査報告な文章を書く方法を調べたところ、調査の目的を書くと分かりやすくて良いとのことでしたので真似しました)


    どんなゲームを展示したのか?

    『水彩画は水底に沈む』は、ポイント&クリックアドベンチャーゲームです。背景の描かれたイラストが提示され、該当箇所にカーソルを合わせてクリックすることで、テキストが表示されたり、音が鳴ったり、物語が進展したりするなど、ゲームから反応が返ってきます。

    このゲームシステムに加えて、本作では快適にゲームを進められるよう、クリック可能な箇所にカーソルが重なった際、クリック可能である旨を示すテキストと効果音が提示されます。

    ゲームの説明は以上です。具体的なゲームの内容に興味のある方は、Steamのストアページに詳しく書かれているので確認してください。

    https://store.steampowered.com/app/4389120/_/?l=japanese


    データ分析手法

    2026年8月8日に東京都立産業貿易センターにて開催された「東京ゲームダンジョン13」の参加者の内65名に、本作の試遊を依頼し、その操作履歴を記録しました。

    この記録作業はゲーム側で自動実行され、クリックの座標やイベント呼び出しの時刻が記録されました。

    本稿では、収集したデータを加工し、メッセージが提示されてから次にクリックするまでの経過時間や、シーンごとのクリック箇所の分布、試遊時間を棒グラフやヒートマップなどの図表にまとめました。

    なお、データを加工する過程で、ゲームの一時停止中に行われた操作や、同じ箇所の連打といった外れ値の操作履歴は除外しています。


    結果

    各イラストのクリック箇所を可視化したものを記載します。

    次にプレイ時間です。

    クリック回数です。セリフを次に進めるためのクリックやUIを操作するためのクリックは省いています。

    最後は、セリフが提示されてからクリックでセリフが進められるまでにかけた時間の平均です。


    クリック位置について思ったこと

    クリックされやすい物品の傾向

    • 画面の中央付近にあることが多い
    • どちらかと言えば画面の上側にある
    • 周囲よりも濃い色で描かれていることが多い
    • 周囲と区別されて描かれていることが多い
    • 人の顔が含まれている

    これは今後に使えそうです。

    教室のイラストは分かりやすくクリックできそうなアイテムが置かれていたので、クリックされる場所も物品に集中しています。

    対して、階段のイラストでは、窓や階段といった大きい物品が配置されているので、クリックされる箇所が分散している傾向を見て取れます。

    ただ、階段のイラストに限らず、他のイラストでも想像以上にクリック位置が分散しているなと感じました。

    そこで、クリック回数の多いデータを個別に確認したところ、手当たり次第にクリックしてゲームを進めているケースを確認できました。

    画面上をなぞるようにしてカーソルを動かし、クリック可能な箇所を探す遊び方を想定していたので、これは改善の余地がありそうです。何もない所をクリックしたらエラー音が鳴るとか、カーソルの乗ったクリック可能な箇所がハイライトされるとか…

    そういえば、何もない所がめちゃくちゃクリックされているように見えますが、これはチュートリアルを閉じたり画面遷移をしたりするためのクリック履歴がデータに含まれていたためです。

    机の脚部分だったりキャンバスの右あたりです。

    (図示する前にデータから省いておけばよかった…)


    プレイ時間について思ったこと

    プレイ時間の平均値は442秒で標準偏差103秒でした。6~7分に31人(約54%) が集中していて、そこそこプレイ時間がまとまっています。多くの人に想定通りの流れでゲームを遊んでもらえたと考えます。

    ただ、中には3分から4分と短い時間で試遊版のエンディングを迎えたプレイヤーや、11分から12分と長い時間をかけたプレイヤーも含まれています。

    そこで、3分から4分でクリアした方のデータを個別に確認したところ、セリフを読むスピードが0.4秒から0.5秒と比較的速い部類でした。また、11分から12分の方はその逆で、約2秒かけてセリフを読んでいました。

    このことから、プレイヤーの物語への興味関心がプレイ時間に影響していそうだな、と考えましたが、試遊版は特定箇所をクリックすることでエンディングを迎える条件が満たされるので、意図せず試遊版を終了してしまったケースが考えられそうです。

    「もっと物語を読みたかった」といった不都合を防ぐためにも、不可逆的な物語の進展が起こる直前に「進みますか?→YES/NO」といった選択肢を設けても良さそうです。


    セリフを読む速度について思ったこと

    セリフが表示されてから次のクリックまでの時間の平均値は約0.84秒、標準偏差は0.35秒でした。標準偏差が平均の42%程度あるので、プレイヤーのセリフを読む速度にはそこそこ分散している、という結果になりました。

    なので、文章中心のノベルゲームともなれば、プレイ時間はかなりの幅が生まれそうです。「文字を読む速度って人によって違うだろうな」と思っていましたが、こうしてグラフにしてみると実感が湧きます。

    補足ですが、本作では、長くても20文字くらいのセリフがパッと表示されるようになっています。セリフも1行ずつ表示されます。

    セリフの文字数と読む速度の関係を図示しても面白そうです。
    キリがないのでまた今度…


    おしまい

    データ集めて加工するの楽しい…

    楽しいだけでなく、意外な傾向を読み取れたり、有効なゲームの改善策を編み出せたり、良いことしかないので、今後作るゲームはデータの自動収集を標準搭載することにします。

    なんなら、オンライン上でデータを収集しても良さそうです。ただ、実装方法がピンとこないので、通信周りの技術にも強くなりたいです。

    プレイヤーの年齢層や性別、これまでのゲームプレイ履歴だったりも一緒に収集して分析したいところですが、ガッツリ個人情報なので扱いに困ります。機密情報保持のようなものを用意する必要があるのでしょうか?法に触れそうなので慎重に行きたいです。

    あと、外れ値を省くのにかなり手間がかかったので、加工段階をもっと効率化したいなと思いました。そもそものデータ形式が扱いにくかったので、プレイ履歴の収集段階で工夫したいです。

    以上です。

    ゲームダンジョン13は、展示イベントの展示側として参加した点でも良い経験になりましたが、こうしてデータを集められた点でも有意義だったと感じました。思った以上に収穫があったので、今後のゲーム開発に生かしたいです。

  • 東京ゲームダンジョン13 出展

    東京ゲームダンジョン13 出展

    はじめに

    こんにちは。
    たこのこです。

    先日、インディーな開発者がゲームを展示できるイベント「東京ゲームダンジョン13」に出展側として参加してきました。記憶に残っていること、学びになったこと、今後に役立てそうなことを記します。


    経緯

    開発メンバーからの提案によって、ビジュアルノベルゲーム『水彩画は水底に沈む』を展示することになりました。ゲームのあれこれは下の記事にまとめてましたので見ていってください。

    まず、私は以前からコミュニケーション能力に課題意識を持っていて、「人と話す訓練をしたいな」とメンバーに話していました。

    すると、「じゃあ東京ゲームダンジョンにゲームを展示しに行こうぜ!」と提案されました。それを聞いた当時の私は、めちゃくちゃ渋い顔をしていたと思います。「口は災いの元だ…」などと思っていました。

    渋っていたのは、オフイベントにゲームを出展する費用対効果を考えていたことも由来します。

    オフイベントへの出展にはなんだかんだお金が必要です。パッと思いつくものを挙げると、参加費、パンフレットの印刷費、移動費、機材の準備費などです。1万円から2万円くらいかかります。

    労力もかかります。申し込み手続き、装飾品の用意、機材の運搬、当日の運営業務などです。展示用にゲームの体験版を用意する必要もあります。

    そうした費用や手間と引き換えに得られるものを想像しては、対価が釣り合っていないと考えていました。『水彩画は水底に沈む』を50本くらい売り上げることで諸々の費用を回収できる計算ですが、1回の試遊にかかる時間とイベントの開催時間を考えると、かなり難しいと思われます。

    しかし、メンバーの提案は元を辿ると私に理由がありますし、ここで拒否するのはメンバーの善意を無下にしているみたいで憚られました。

    また、経験していないことを「不必要な経験だ」と語るのは、あまり好ましくない態度に思われます。まずはやってみろ、です。

    なにより、オフイベントへの出展は、ゲーム開発者の果たすべきノルマな所もあるみたいなので、ここは重い腰を上げて頑張ることにします。目指せコミュ強です。


    前準備

    申込手続き周りはメンバーに依頼しました。フォームへの入力やチケットの購入など、地味に大変なところを担当してもらって本当に感謝しています。

    その間に私は、サークルに参加費用の稟議を提出していました。『水彩画は水底に沈む』はサークル員によって作られたゲームなので、その出展費もサークルのお金から出してもらえるかも、と思っていました。

    とは言え、現在の幹部に相談しないでチケット代を払ったりしていたので、稟議が通らなかったら通らなかったで、仕方がないと思うことにしていました。その時は自腹を切ります。

    ただ、そんな稟議はあっさり通ってしまい、サークルに費用を負担してもらえることになりました。サークル員と幹部の皆さん本当にありがとうございます。有意義なオフイベントにしてきます。


    プレイ履歴を集めたい

    稟議周りの手続きと同時並行で、展示用の体験版を用意していました。

    体験版といっても、良い感じのところで区切って「試遊ありがとうございました!」のメッセージと、ストアページに繋がるQRコードを出すのみです。そこまで用意に時間はかかりませんでした。

    ただ、せっかくオフイベントに参加するのであれば、なにか新しいことや面白いことをしたいなと思っていました。就活のネタになったり、今後のゲーム開発に役立つなにかを持ち帰りたいところです。

    そこで、プレイ履歴が記録されるようにゲームを改造しました。いつにどこをクリックしたのかが.csvで全て書き出され、ローカルに保存されていきます。


    プレイ履歴を集めたい

    これは、「バイアスの少ないフィードバックをプレイヤーから貰いたいな」と考えてのことです。

    ゲーマーの皆さんは基本的に優しいので、「ゲームの感想を教えてください」と頼むと、好意的な感想を多く話してくれます。

    それを聞くと、とても嬉しくなるのですが、同時に「本当に思ってるのかな」と不安になります。改善もなしに神ゲーが生まれることはほとんどないと思っているからです。

    ゲームの感想を正直に話せる場に遭遇する機会はかなり少ないです。これは、ゲームの開発者と対面で話している際、顕著に現れる傾向だと思っています。

    文字媒体を介すと感想のバランスが良くなるイメージです。

    だからといって、試遊後にアンケートを設けてもあまり答えてもらえません。

    これは、ゲーム開発者とのお喋りは展示会が提供できるコンテンツの一種ですが、アンケートへの回答はプレイヤーに何の体験ももたらさないので、手間に思われるのだと思っています。私も大学の授業アンケートをサボりがちです。

    そもそも、プレイヤーが、ゲームを遊んで感じたこと、その感情の理由を正確に言語化できるとも限らないです。同じく私も、言語化の結果を正確に受け取れるとも限らないです。

    プレイヤーの感想を聞いて改善するというのは、ゲーム開発者にとって尤もらしい活動に思えますが、そのプロセスには様々なバイアスが多重にかかっているため、かなり注意深く取り組む必要がある、というのが最近の考えです。

    そこで、プレイ履歴を取ろうという発想です。「どうやって遊ばれたのか」という、事実ベースな一次情報ほど信頼できるものはないように思います。

    これは、企業説明会を聞いて得た知見を流用したものです。オンラインゲームやソーシャルゲームを運営する企業さんは、KPIと呼ばれる数値ベースな評価基準を立てて、目的とするゲーム体験の達成度を測ったり、ゲームの改善方法を検証すると聞きました。

    「これは良いことを聞いた。どこかで真似したいな」と思っていたので丁度良いです。

    検証結果については、また別の記事に書きます。この記事を書いている時点で既にデータをこねくり回していますが、面白い記事になりそうです。


    当日の展示準備

    当日は開場の1時間前に集合し、展示の準備を進めました。テーブルクロス、ノートPC、パンフレットや名刺を良い感じに配置しました。メンバーにコミケの出展経験者がいたので助かりました。

    『水彩画は水底に沈む』の展示場所は壁際でした。導線を考えると良い場所かもしれません。

    しかも、壁際は主に企業向けの展示場所らしく、天井には巨大な広告バナーが吊り下げられていたりしました。これは集客のおこぼれを貰えるかもしれないです。

    また、右隣は絵描き界隈で有名らしいVtuberさんの展示場所で、ゲームボーイの実機でゲームを遊べるらしいです。とても情報量が多い展示空間となっています。

    ところで、展示場所が決定される過程が気になりました。私達の展示場所は2階でしたが、3階は開発途中のゲームが多く展示されていると聞きましたし、完全にランダムでもなさそうです。

    企業さんや大手Vtuberにも負けないクオリティのゲームだと運営から認められたのでしょうか?そう想像すると嬉しくなれます。


    運営

    11時開場5時閉場なので、展示時間は合計6時間です。なるべく多くの人に遊んではパンフレットを持っていってもらい、ゲームの知名度向上と購買を促しました。

    具体的には、遊びたさそうにしている方に「試遊していきませんか?」と話しかけたり、パンフレットを渡してゲームの説明をしたりしました。他のメンバー2人にかなりキャリーしてもらって大感謝です。

    展示する中で様々な人と遭遇しました。サークルの大先輩にゲームのプレスリリースが大学の教授に取り上げられていたことを伝えられたり、地方テレビのアナウンサーと名刺交換したり、企業さんにNintendo Switchへの移植を打診されたりしました。これらがオフイベントでしか生まれない出会い、得られない経験なのだと思います。

    運営を終えて思った点として、折りたたみ椅子を持ってくれば良かったと思いました。数時間ずーっと立っていたので足が棒になりました。

    また、ポスタースタンドも可能なら持ってくるべきだと思います。展示規約の中で最大のポスターを飾って参加者の目を惹きたいところです。


    意外と社会人が多い

    運営メンバーは私含めて3名だったので、交代交代で休憩を取っていましたが、休憩と言いつつ、他の展示を遊んで回っていました。

    そういえばコミュ強を目指していたので、ゲームを遊ぶだけでなく、他のゲーム開発者とたくさん話すことを意識しました。ゲームを作り始めたきっかけや、使用した技術、どんな環境でゲームを作っているのかなどを聞きました。

    まず、意外と社会人が多いと感じました。てっきり大学生が参加者の大半を占めていると思い込んでいたのですが、話を聞けた方々の全員は社会人でした。

    しかも、その方々はゲームとは直接関係のない企業に勤めているとのことでした。業務の傍ら、コツコツとゲーム開発を進めて、本イベントに展示できる形にしたみたいです。

    これも驚きです。てっきり本業でもゲーム開発に携わっている方々が出展しているものだと思い込んでいましたし、働きながらでも個人開発は成立するのだと、実例を前にして実感しました。

    様々な過程を経て今に至るゲーム開発者さんがいるんだな、と今後のキャリアを考える上での参考になりました。


    閉場

    6時間の展示を経て、イベントは終了しました。手早く後片付けを済ませて帰ろうとしましたが、メンバーからの提案で、両隣の出展者に挨拶をすることになりました。私にはなかった発想で、内心では感嘆していました。次から真似しようと思います。


    おわり

    めちゃくちゃ疲れましたが、出展して本当によかったです。大学に籠もってゲーム開発していたらまず得られないであろう知見や経験を得られました。やっぱり、経験していないことの費用対効果は考えないほうが良いんだな、としみじみしました。

    対人能力はちょっとだけ上がったと思います。引き続き、もっとたくさんの人と関わって話す練習をします。

    ゲームの宣伝効果や集まったデータの分析結果については、また別の記事にまとめます。

    東京ゲームダンジョン13は以上です。協力してくれたサークルの方々には感謝しかないです。ありがとうございました。